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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter29 『ふつつかな』 29-1


「ん・・んん・・。」

(紫苑は、周りで聞こえる。
微かな物音に、寝がえりを打った。)

「とりあえず、これで良しっと。

お夕飯は、お弁当持たせようかなぁv」

(千波は、眠る紫苑に背を向け。
夏樹に、何を持たせようかと。
荷造りのチェックをしていた。)

カタッ

(紫苑は、柔らかなベッドの上で目を開けた。)

「はっ。」

(かけられた白い布団を握り。
いつの間にか、自分の物とは違う、ポップでカラフルな服に。
袖を通していることに。 ドキッとした紫苑は。)

(上半身を起こし、
ベッドの前で、こちらに背を向けて座っている。
見覚えのある、少しくせづいた髪の人影に。
声をかけた。)

「ごっ!

ごめんなさいっ。」

「わたしっ・・。

いつの間にか、眠ってしまったみたいで。」



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