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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter3 『僕の家』 3-10


(屋敷の正面玄関に、小鳥たちが遊んでいた。)

(広々とした、風格ある白亜の洋館。)

(ほのかに色づいた外壁が、温か味のある味わいを出し。 四本柱の玄関に朝日が
差しこんでいる。)

(玄関の向かいは、緑の森に覆われていた。)

(洋館の裏手には、バラのガーデンへと続いている、細い小道がある。)

(建物の周りは、バラの香りに包まれていた。)

カチャンッ カタカタッ

「千波様っ、サラダのお味はいかがでしょうか?」

(キッチンから賑やかな音と共に、良い香りがしてくる。)

パタタッ

「うんv バッチリよv メイちゃん。 お皿をこっちにお願い。」

(千波は、エプロンをはためかせ、パタパタとダイニングと往復した。)

「はい。 かしこまりました。」

(千波の専属メイドをしているメイが、かわいらしい笑顔で微笑んだ。)

(ピンクのフリルであふれる服に、白いレースのカチューシャ。)

(胸元と、腰に、小柄なメイには、こぼれるほど大きなリボンを留めている。 足元は、
かわいい白い靴。
両脇に三つ編みをリングに結んだ髪形が、ピンクの頬に良く似合った。)



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