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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter4 『不器用』 4-5


笑顔は優しげだった。)

「姫、その椅子じゃ、食いにくいだろ。」

(ぱたぱたする少女の足元を見て、
言うと、剛は、子供用の小さな椅子を片手で差しだした。)

「おぬし! わらわを馬鹿にするかっ!」

「あっはっはっ! そんなこたねぇよ。」

「艶姫様。」

(笑いながら差しだした、手にはめた手袋には、FOT No.9と刻まれている。)

「姫を待たせるとは、不届きな。 わらわを待たせるのは夏樹だな。」

「気に入らん。」

「そう言うな、艶、俺のデザートわけてやるから。」

「本当かっ!」

「ははっ。 子供じゃねえか。」

「おのれっ。///」

コッコッ

「賑やかね。」

(ワンピース姿の葵が、ダイニングにやって来た。)

「おはようございます。 剛さん。 艶さん。」

「おっす。 今日もきれいだぜ。」



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