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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter8 『遅刻予定のアポイント』 8-2


「そうだね。」

(聖は二人の様子に笑顔を浮かべ、再び視線を戻した。)

「静乃君、学内の分室から、皆のサポートと
夏っちゃんたちが集める欠片のデータ分析を頼む。」

「菖蒲君も夜には戻る。」

「ごほっ。///」

(追加のコメントに、菖蒲がコーヒーにむせた。)

「分かったわ。 ふふっ。」

(静乃が、美しい水色の花柄のハンカチを差し出した。)

「剛君、これを研究所の彩君に届けてくれ。」

キンッ

(胸ポケットから、聖が小さなダイヤモンドの様な、時の欠片を取りだした。)

「きれい。」

(艶がつぶやく。)

「風見市の、時の欠片だ。」

(聖が高く差しだした欠片は、長い指先の上で、朝日を受けいくつもの色に煌めいた。)

「ほぅ。 前の街の時より、光が強い気がするな。」

(光が、聖の指先を見つめた。)

「ええ。 綺麗ね。」



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