HOMENovel
Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter80 『太陽と月(月)』 80-17
『私たちの存在は、人知れるものではありません。』
『しかし・・。』
『これだけの人達を守って来たのです。 そして、これからも・・。』
『それはとても、価値のあることに。 違いありません。』
***
***
トクンッ・・
トクンッ・・
***
***
カタンカタンッ カタンカタンッ
(ガードレールの向こうを電車が通り。 ピュアはクリーム色の
可愛らしい靴で爪先立つと、思い切り指をさして嬉しそうにソラに振り返った。)
「ソラさまっv あれは何ですか?
人が乗ってますよっ!」
(青空の下の風見ヶ丘を上り、ソラは。 うきうきと前を行くピュアの。
ふわふわと丸い、綿を包み込み膨らむドレスと。
クリーム色に、カールし、腰までも届く。 柔らかな髪が揺れるのを見た。)
「んっ? あ〜、あれは電車だ。」
「車とか、電車とか・・乗らね〜のか?」
『 次ページへ 』 『 前ページへ 』