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Voice ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter21 『道しるべ』 21-15


菖蒲「掴まっていて下さい。」

ギギッ

(菖蒲は、白手袋の手で、
素早くギアチェンジし。 リムジンを急発進させた。)

ゴオオッ

「うわっ・・・。」

(後部座席で、白が、毛布と一緒に。 動き出した衝撃に、
クッションソファーの上に弾き飛ばされた。)

***

「ニャァ」

(黒ネコは、
紫苑まで、あと数歩のところまで来ていた。)

(そう、遠くない位置に。

乱れる青髪の奥。 赤い瞳を、鋭く光らせる。
フェルゼンがいる。)

(フェルゼンは、ゆっくりと。
身体を、夏樹の走り出す先へ向けた。) 静乃[「3・・。」]

フェルゼン「・・消えろ・・。」

トクン・・

(しかし、今は、



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