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Voice ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter37 『時を生きる』 37-4


「粒樹。」

(聖の視線の先に、仄かな月明かりの中で、
眩いほど輝く、不思議な少女が立っていた。)

粒樹【・・聖・・。】

(呼ばれた少女は、聖の声に振り返った。)

粒樹【また、ここへ来たの・・?】

【わたしは・・。】

【あなたに・・、さよならと言ったのに・・。】

(少女は、バラに触れていた手を離した。)

(少女の、小さな白い素足。 柔らかな芝の上に、夜露を気にせず、
立っていた。 まるで少女自身から、光が発せられているかの様だ。)

『夏っちゃんは、どこか

君に似ているよ。』

(小さな足元に、透き通る、長く白いレースのワンピース。 淡いグラデーションに、
ピンクに色づき。 重なり合い揺れた。)

(小さな胸にも、重なり合う繊細なレース。)

(緑の芝生に映る、淡いピンク色の色彩が、
儚く。)

(胸元に、光るビーズのアクセサリーが。)

(真っ白な、素肌を引き立てていた。)



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