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Voice 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter79 『太陽と月(太陽)』 79-15


ソラ「はっ・・。」

(星空の彼方。 三日月の照らす夜空に。 ソラは、遠く宙に浮かぶ人影を見た。)

(小柄な人影のそばに、先程の黒い生き物が居た。 良く見ようと、瞬きをしたソラの、
水色の瞳に。 月明かりに照らされる瞬間。 紺色のネクタイをした少年が見えた。)

ソラ『人が空に浮いてる・・。』

『あの服・・。』

シュワンッ・・!

ソラ「・・っ! わわわっ!」

「っ、ぶねぇ。」

(目の前にあった壁が、突然消え。 体重を乗せていたソラは、転びそうになり、
身体を起こした。)

ソラ「はっ!」

「・・マジかよ・・。」

(ソラは、慌てて、自分の家へ振り返った。)

(そこには、帰宅した時と、まったく同じ。 古びているものの。
味があり、どこかほっとする。
日本家屋の我が家が。 無傷で、当たり前の様に、建っていた。)

ソラ「うっ・・。 夢だったのかよっ!」

「家が直ってる・・。」

(ソラは、安心すると同時に。 唖然とした。)



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