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Voice 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter80 『太陽と月(月)』 80-11
菖蒲「・・? あなたは。」
(風に目を開けた菖蒲の前に。 見かけぬ一人の男性が立っていた。)
狐次郎「ひっひっひっ。」
「あんたがFOT No.0-3殿か〜?」
(ひょろ長い背丈の男性は、歳は離れていない様だが。
どこか重心がずれている様に、奇妙な歩幅で。 菖蒲の側に近寄った。)
菖蒲「・・。 何ですか?」
「ここはFOTの本部。 どちらの能力者様か、存じ上げませんが。
あまり目立った行動は避けられた方が、良いのではありませんか?」
(男性は、気にせず。 薄ら笑いを浮かべ、菖蒲の整い。 艶やかな燕尾服の
襟元に触れた。)
狐次郎「ひっひっ。 能力者に専属の護衛をつけるた〜、VIP様は大した身分さー。」
「つってもー、そいつを守るっつーよりも、そいつを暴走させねーって、
役割があるっつーう・わ・さ。 だぜー。」
「まーよ、俺が能力者だって気づいたのは、大したもんだけどよ。」
「あんた一番話し易そうだかんな〜、夏樹のために、忠告しに来てやったのよ。」
(菖蒲は瞬き、この奇妙な。 短い赤毛の男の、話に耳を傾けた。)
菖蒲「え? 何ですって・・?」
狐次郎「ひっひっ。 ぬか喜びしてんなよ・・。 よーく言っとけ。」
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