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Voice 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter80 『太陽と月(月)』 80-16
夏樹「菖蒲・・。 僕らがいなければ、現実の世界が。 こうなる。」
「そう思っただけで。」
「僕がここに居る価値もあるって、思ってもいいかな?」
(微笑む深い紺色の瞳は、優しく揺れ。 足元に砕け、周囲を照らす、
結界の破片のせいか。 菖蒲には、きらきらと儚く、輝いて見えた。)
菖蒲「夏樹様・・。 はい、そう思います。」
(頷く菖蒲を見て、夏樹は微笑み。 力を込め、立ち上がった。)
夏樹「行こう。」
シュオッ・・ コオォォォーッ
(夏樹は、異空間の結界を解き。 現実の、風見ヶ丘へ。 菖蒲と共に戻った。)
シュンッ
(異空間から現実に戻った夏樹の前に、広がる。 いつも通りの通学路が。)
(二人を笑顔にした。)
夏樹「急ごうか? サボったら、静乃さんに怒られる。」
菖蒲「はい。」
(菖蒲は頷き、歩き出した主人の背中と、
目の前に広がる。 風見ヶ丘の校舎。 そして、そのまま無傷のガードレール脇の線路。
丘の下に広がる、風見市の街並みを見つめ。 微笑んだ。)
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