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Voice 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter80 『太陽と月(月)』 80-27


***

菖蒲「行ってらっしゃいませ。 夏樹様。」

(菖蒲は、校門の近くで、夏樹を見送った。)

(校内に入れば、FOTメンバーも、静乃も中に居る。 また、学校へ通い始められる
夏樹を、見送ることは。 菖蒲には嬉しいことだった。)

菖蒲「今日も、良い天気ですね。」

(温かな日差しに、黒縁眼鏡の奥の瞳が微笑み。 坂道の下から、
風が、細い黒髪を揺らした。)

***

サァァァァーッ

ソラ「・・“欠片”に・・。」

「“鍵”・・か。」

(ソラは囁きながら、門をくぐった。)

ソラ「見つけて・・壊す。」

『どうやって?』

『何の力もない俺に、出来るのか・・?』

トッ

(ソラはふと、聞こえた足音に
右手側を振り返った。)

ソラ「・・・。」

『ん・・?』



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