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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter100 『涙』 100-157


(夏樹の隣で、炎に照らされる、紫苑の顔は穏やかで。
飲み物を手に、くつろぐ皆の存在が。
自分をここに居させてくれる、皆のことが。 夏樹には愛しかった。)

「明日、晴れるかな?///」

「決まってんだろ。」

「この星空!」

(ミイが訪ね、ソラが、夜空を指し示した。)

「綺麗ね。」

(佐織も見とれた。)

「この街の良いところよ。」

「ね。 雨宮くんの居た街も、大きくて、素敵よね。」

「あんなに大きな街に居たら、わたしたちの誰とも。 会わなかったかもしれないね。」

「天野くんも、異世界から来たわけだし。 会えなかったかもね。」

(佐織の言葉に、春人が苦笑した。)

「隣町から来た、不良の間違いじゃねーか。」

(春人の頬を、ソラがつねった。)

「せ・ん・ぱ・い!」

(春人は、夏樹の方を見た。)

「どした? 黙りこくって。」



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