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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter100 『涙』 100-168


(無数に散りばめられた、小さな明かりは。 テントから皆の座るキャンプファイアの
傍まで。 光の流れになり、注ぎ。 一緒に飾り付けられた、可愛らしい旗や
きらきらした手作りの飾りを、浮かび上がらせた。)

「・・え?」

(いつの間にか、皆が夏樹のほうを見ていた。)

「・・・。」

『!』

(何事が、起こったのか。 わからなかった夏樹は。
紺色の瞳を見開き、驚いた。)

『・・うそだろ。』

(ソラとミイが手にし。 皆の前に、夏樹の前に差し出すそれを見て。)

(夏樹の心が波打った。)

(ソラが歌うのに合わせ。 皆が歌い合った。)

「ハッピバースディ トゥ ユー」

(二人の手には、キャンドルの灯る、華やかなケーキがあった。)

「「ハッピバースディ トゥ ユー」」

(キャンドルが映す皆の顔は輝き。 笑顔が煌いた。)

「「ハッピバースディ ディア 夏樹〜♪ 千波ちゃ〜ん♪」」

「「ハッピバースディ トゥ ユー!!」」



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