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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter100 『涙』 100-174


「・・っ。」

(夏樹は、はっとし。 春人を睨んだ。)

『素直になんて、なれない。』

『僕は、わかっているんだ。』

『最後まで、ここに居たいと。』

『皆を残して、どこにも行きたくないと、』

『思ってしまうじゃないか・・。』

(夏樹は、うつむき答えた。)

「・・出来るわけないだろう。」

(自分に苛立ち、気持ちを抑えることがやっとだった。)

『僕がいるから、皆が涙する。

母さんのことを、少し思い出した。

僕を見て、泣いてた。』

『紺色の髪と、瞳が。 母さんを苦しめた。』

『僕が消えれば、戦いは終わる。』

「どうすれば良い?」

「闇の鍵は、消えるべきものだ。」

「そう、望まれている。」



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