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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter100 『涙』 100-51


「俺は、王になろうと。 なれなかろうと。」

「変わらない。」

『ミイ。 お前を思う気持ちは、変わらない。』

「同じでいたい。」

「そう、誓いたいんだよ。」

(珍しく、動揺した様子のソラに。 ヒロは、照れくさそうに。 嬉しそうに笑った。)

「連れて来いよ、ミイちゃん。」

「花祭りの舞の練習してた。」

「すげー、きれいだったぜ。」

(ヒロは言い、店先に並ぶ。 美しく輝く。 青色の魔石たちを、自慢げに示した。)

「ああ。」

(ソラは、頷いた。)

『懐かしいな・・。』

『この日のことを、思い出すなんて・・。』

(記憶を辿る。 現在のソラは。 過去の自分を、照れる思いで噛みしめた。)

シャララランッ シャラララッ・・

(美しい音楽が流れる中。 ピンク色の花が咲き誇る。 街の“聖なる樹”が茂る、
丘の上に。 小さな子供たちが、案内した。)



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