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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter101 『8月1日(懐古)』 101-7
(千波は、嬉しくて感激し、花束を抱きしめた。)
「・・夏樹。」
(隣で、夏樹は呆然と立ち尽くし。 花束を受け取れぬまま、
皆の拍手に迎えられていた。)
「おめでとう、夏樹っ!」
「おめでとうv 夏樹くん。」
(皆、笑顔で夏樹を歓迎していた。)
『・・・。』
「どうして・・っ。」
「どうして・・、皆。 そうなんだ・・っ。」
(夏樹は、思わずうつむき、胸元を掴んだ。)
チリッ・・
『・・!・・』
(胸元で、小さな指輪が音を立てた。)
(夏樹は、自分の存在が許せなかった。)
「今日、誕生日だろ。
忘れてたのか?」
(ソラは花束を差し出し。 微笑んだ。)
「・・ソラ・・っ。」
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