HOMENovel

Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter102 『8月1日(継承)』 102-316


***

『僕は、あなたに挑む。』

『僕は、逃げない。』

(夏樹は、友と。 切り離された。)

(だが、友の、存在を。 風を。)

(夏樹の中に留めたのは、聖の言葉だった。)

『あなたが大切に、育ててくれた。』

『だから、』

『僕は・・、負けない。』

(夏樹の目が、光を映すことは無い。)

(だが、胸元に、ピンバッジが残されていた。)

***

(夜が終わりを告げ。 世界は、朝日に包まれていた。)

(雨の後の世界は。 黄金色に染まり。)

(燃える太陽が、熱く。 新しい一日を運ぶ。)

(“闇”と魔物を制圧し。 人々は、静かに。 集い始めた。)

(如何なるものにも、等しく、太陽は注ぎ。
悲しみの上にも、眩い輝きをもたらす。)



『 次ページへ 』 『 前ページへ 』
このページのトップへ