HOMENovel
Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter105 『風と共に』 105-103
***
「・・・っ。」
(家の自室で療養していた美菜は、テレビを消し。
痛みの残る、包帯を巻いた腕を、抱えた。)
ピコンッ
ピコンッ
(枕もとの携帯から、絶えず、SNSの通知音が鳴っていた。)
(真相を問いただす声に、耳をふさいだ。)
***
「恐ろしい映像ですね。」
「多少不鮮明な部分がありますが、
合成ではなく、実際に、視聴者が体験した出来事です。」
「信じられませんね。」
「しかし、被害に遭った女子高生は、警察に保護され、
事情を聞かれています。」
「本当に、怪物に出会った。」
「ということですか?」
「そうです。」
「少年が怪物を操っていた。 という目撃情報もあります。」
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