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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】
Chapter21 『道しるべ』 21-8
ドクン・・!
(乱れた青い髪が、フェルゼンの頬を打つ。
青髪の奥で、深紅の瞳が。 鋭く光った。)
(怒りを通り越す、
憎悪。)
***
(夏樹がバス停へ向かおうと。
路地から、メイン通りへ踏み出した時だった。)
ドクン・・
(何かが、夏樹の足を止めた。)
「・・はっ。」
『何だ・・?』
(それは、夏樹が、街中で感じる。 どの視線とも異なっていた。)
(興味深げに、自分に向けられる視線や。
異質なものと捉えられる、国の大臣たちからの視線でもない。)
(夏樹が苦手な、自分をまるで監視しているかのような、
本部の黒服の執事たちの視線でもない。)
ドクン・・
「うっ・・。」
(夏樹は思わず、自分の胸元を掴んだ。)
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