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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter29 『ふつつかな』 29-3


「ふふ〜ん。

夏樹の好みかもv あの子、かわいいタイプの子が好きなの。」

「?」

『・・夏樹?』

(紫苑は、ここがどこで。 自分がどうなったのか分からず。
部屋の辺りを見回した。)

「・・かわいい部屋。」

(元は、アンティーク調の部屋である室内は。
手作りの小物で飾られていた。)

(レンガの壁に、ポストカードを綴った壁掛け。)

(足元に、可愛らしい模様の。 マスコットの置物。)

(机の上には、小花が一輪。 ガラスの器に生けられていた。)

(カーテンは、野花を思わせる。 温かな模様だった。)

「良かったらお茶をどうぞ。」

「今入れたところだから。」

(千波は、バラのティーポットから、
紫苑に温かな紅茶を注いだ。)

「ここは、わたしの部屋よ。」

「風見市からは、少し離れたところにあるんだけど。」



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