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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter29 『ふつつかな』 29-4


「すぐに、帰れるわ。」

「わたしは、千波。

雨宮千波よ。」

「あなたは?」

(千波は、バラ模様のトレイにカップを乗せて。
紫苑に差し出した。)

「あ・・、

春日紫苑です。」

(千波は、紫苑の、明るい瞳を見つめた。)

「紫苑ちゃんって言うんだ!」

「かわいい名前ねv」

(紫苑は、紅茶を受け取った。)

「・・、ありがとう。」

「あの・・、さっきの。

男の子は・・?」

(千波は、微笑んだ。)

「あれね。 わたしの弟なの。

双子の弟よ。」

(千波の言葉に、紫苑は納得した。)



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