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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter42 『向こうとこちら』 42-16


「橘よぉ。」

「今度、夏樹に会わせろよー。」

「それは出来ませんな。

あなたと、夏樹様は。

おそらく、時雨さん以上に、相性が悪いと思います。」

「ひっひっ。

んなこと、知んねー!」

「たとえば、どこがだよ?」

「・・申し上げにくいですが。

外見から、内面まで、全てでございます。」

「ひっひっ。 そりゃいーや。」

(いつの間にか、二人は談笑している様だった。
この奇妙な取り合わせに。
周りは言葉を失った。)

(遠く、シールドの手前から。 眺めていた榊が、ふと呟いた。)

「シールドの向こうとこちらでは、世界が違うのでしょうね?」

(隣の能力者が頷いた。)

「私は、こちら側で十分な気がしてきます。」

「おそらく、会議室内も同じく・・、



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