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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】
Chapter42 『向こうとこちら』 42-15
キイッ
(狐次郎は、ぞんざいな態度で。 足を投げ出しながら。
整い、穏やかな風貌の。 橘を横目で見た。)
「知ってっぜ?」
「あんたらが、企んでること。」
「あんたらだけ、欠片を手に入れるつもりだろ?
正々堂々、行こうぜよー。」
(橘は、丸眼鏡の奥の灰色の瞳で、狐次郎を見た。)
「ほっほっ。
狐次郎様。 これが、正々堂々と言える状況で、
ございますかな?」
(橘はそっと、穏やかな視線で。 廊下に、まるで監視する様に並んだ、
黒服の執事達を指した。)
「それをお望みならば、
まずはあなた様のご主人様も賛同している、我々への対応を
改めるべきでございましょう。」
(橘の言葉に、周りは、固唾を飲んだが。)
(狐次郎は、笑顔を返した。)
「ひっひっ。 たしかに。」
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