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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】
Chapter44 『相容れぬもの』 44-3
「けれど、これだけ、美しく見える欠片の中にも。 闇の痕は消えずに残っているわ。」
「これを見て。」
「少し、驚くかもしれないけれど。」
(彩は微笑みながら、手にしていたガラスのシャーレを。
机の上に置いた、時の欠片の上に。 そっと掲げた。)
「・・何をする気かね?」
(彩の側の席に座る重役が、怯え、椅子を引いた。)
「ちょっとした実験よ。」
(重役は、嫌な予感がし、彩を止めようとしたが。
彩は、すでに。 シャーレの蓋に手をかけていた。)
「ま、待て・・!」
キュッ・・
フワッ
(一瞬の出来事。 何も見えない、シャーレの中から。
サッと、小さな風が流れ。)
(彩のピンク色のポニーテールの先を、静かに揺らした途端。)
(風は、そのまま、机の上にあった欠片に届いた。)
コォッ・・
「うわっ・・!///」
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