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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter45 『空席』 45-11


『ここには、彼がいるもの。』

(静乃は、笑顔で。 教室後部座席を見つめた。)

「それで、先生!

どんな人〜?」

(女の子たちは、まだ気にかけていた。)

「背は低いみたいよ。」

(佐織が、後ろから助言した。)

「ええ〜? それは、佐織の基準でしょう?」

「ねぇ。」

(女の子たちが、顔を見合わせながら、微笑んだ。)

「なかなか性格が難しくて、

おまけにアルバイトで忙しい苦学生だって。」

「? ふ〜ん?」

(佐織の言葉に、女の子たちが顔を見合わせた。)

「くすくすっ。」

『早く、来ないかな?』

『夏樹くん。』

(紫苑は、窓側から二番目の席に着きながら。 自分の隣の席を見つめた。)



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