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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter71 『惹きつける場所』 71-16


(眼下に街を一望できる。 温かな夜景の広がる、
桜ヶ丘の道の途中に、姿を現し。 停車した。)

キキッ

パタンッ

(菖蒲は運転席から降り。
夏樹の為に、ドアを開いた。)

ガチャッ

「ありがとう。」

(夏樹は降り。
涼しい夜風か吹く、風見市の地へ、
再び立った。)

「んんっ。」

(背伸びをしながら、丘の手前に続く、白いガードレールに。
手を掛け。 その先に、広々と続く。 夜の街並みを見つめた。)

(丘の下には、住宅街。 中央には商店街のある繁華街。
左手奥には、オフィス街に続くビル群の夜景が見える。

それは、本部のある街とは、比べられないくらい。小さいものだったが、
どこかほっとできる夜景だった。)

(そして、右手に続く新緑の森。 一番奥、
夏樹の視線の先に、地球が丸く見える様に遠く、細く続く海岸線。)

サァァーッ

(潮の香りは、夏樹を元気づけた。)



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