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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter79 『太陽と月(太陽)』 79-19


(降り注いだ木片が、切った頬は。 傷つき、触れるとヒリッと痛んだ。)

「ミイ。 お前、最近家族にいつ会った?」

(ソラは頬に触れ。 真剣な瞳で、考えを巡らせた。)

「え? いつって・・、何言ってるの?」

「毎日会ってるでしょう? ほら、夜帰りは遅いけど。」

「ソラの家だって、お母さんご飯用意してくれてるじゃない。」

(水色の瞳は、瞬き。 何か、答えを探す様に、目の前の景色の向こう側を、
見つめている様だ。)

「そうかな? 俺は・・、こんなことしている場合じゃない様な気がするんだ。」

(ソラの水色の瞳は、ミイを見た。)

「お前も、そうじゃないか? 何か。」

「忘れているような気がする。」

「大事なことだ。」

(ミイはふるふると、首を振った。)

「ううん。 わからない・・。 でも、夜になると怖いの。」

「・・何か、起こる様な気がして。」

(ミイはきゅっと、小さな肩を縮めた。)

***

『考えてみたところで、俺の頭で、わかることじゃない。』



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