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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter79 『太陽と月(太陽)』 79-4


「ったく、何だよ? 冗談通じねえな。」

(ソラは、夕暮れに染まる空を見上げた。)

「ふぅ・・。」

「なんか、面白いこと。 ね〜かなぁ・・。」

(夕日を映す、水色の瞳は、オレンジ色の光を集めて、
光った。)

(ビー玉の様な瞳は、悲しげに揺れ。 何かを探し、空を見た。)

「こんな小さな街じゃ。 何も起こらない。」

『いつか、都会に出れば。 俺も夢を見たり

するのかな?』

『学校が、つまらないわけじゃない。』

『あいつと居ることだって。』

(ソラは、暮れかけた住宅街の、路地を行き。 一軒家の自分の家に来た。)

「ニャァ」

(後ろから聞こえた鳴き声に、ぼんやりと振り返る。)

(見ると、向かいの塀に。 小さな黒い子ネコが一匹、しっぽを振っていた。)

「(べー。) 何にもね〜よ。」

「残念。」



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