HOMENovel

Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter80 『太陽と月(月)』 80-1


***

***

ゴオォーン・・

(どこからか、鐘の音が聞こえる。)

(異国の衣を纏った。 美しい女性の指先が、
幾つも眩い宝石を散りばめた、重量を感じる、大きな王冠を。 空色の髪の
少年の頭上に乗せた。)

ゴッ・・ゴゴッ・・

(黒煙とともに、黒服を纏う、美しい女性が現れた。 薄紫のソバージュの長い髪、
黒い瞳に、長い睫毛。 ゆっくりと見開き、黒い唇が、笑い。
囁いた。)

【封印されし、“闇の樹”の源よ・・。】

【滅びることの、無いこの力。】

【果てるまで、滅ぼさん・・。】

【我と共に、この世界に終焉を・・。】

ゴオォォォー・・ッ

ゴワッ・・!

(女性の胸元から湧き上がる、黒い波は、大聖堂を覆い。
国土を流れ、最果ての。 砂漠の境界へ辿り着くと、空の彼方。
上空に浮かぶ、巨大な黄色に光る、扉の向こうへ。 吸い込まれて
消えた。)

(黒波を飲み込むと。 扉は閉まり、上空からその姿を消す。)



『 次ページへ 』 『 前ページへ 』
このページのトップへ