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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter80 『太陽と月(月)』 80-2


ゴワワワワーッ・・

ギィィィィッ バタンッ

【お願い・・消えて・・。】

(黒いドレスが舞い上がり、ゆっくりと、上向きに倒れ。 女性は、笑った。)

【・・あなたの居ない、この世界から・・。】

【・・私を・・。】

【消して・・。】

***

***

ゴワァァァァーッ

ドンッ・・! バキバキバキッ

(黒い獣の姿の巨大な“闇”が、校舎の近く、風見ヶ丘の。
住宅街を抜け、線路沿いの樹木をなぎ倒し。
夏樹の目の前に、鋭い牙を向けた。)

【ガアァァァァーッ!】

(息のかかる至近距離で、怪物の口は、夏樹の頭を噛み砕こうとした。
風をまとう腕が、巨大な口を抑え、飛散する黒い雫の間から。
一瞬見えた、“時の欠片”の光る喉元へ。 強い一撃を与えた。)

ゴォォォォーッ!

「・・・っ!」



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