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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter80 『太陽と月(月)』 80-21


「俺の力が、花が咲く“樹”に行かねえってことだろ?」

『俺に、そんな力があるとは、想像できもしないが。』

『こいつの言う、エアリエルという国では。』

『王の力が“樹”に注がれて、その“樹”から、人が生まれるらしい。』

「けど、話聞いてたら。

どうやら、俺が失敗したのは、俺じゃだめだって。 意味じゃね〜のか?」

(力になりたいものの、簡単にはいかない状況に。
ソラは腕を組んだ。)

「俺がこの状況を理解して、お前の国に行ったところで。 ダメだってことだろ?」

「っ、なんかな〜? 次期王とか、お前に言われて

わくわくしたけど、想像と違うなこりゃ。」

「おまけに命が掛かってるわけだ?」

(ソラは、ブロック塀にもたれ、うつむき考えたが。 瞬く水色の瞳は、煌めいた。)

「で、俺が王になるには、どうしたらいい?」

(水色の瞳に見つめられ、ピュアは頷いた。)

「《闇の力》を消すことです。」

「ソラさま。 エアリエルには昔々、2種類の“樹”が存在していました。」

「それぞれの“樹”には、それぞれの“樹”から生まれた王がおり。 2つの力が



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