HOMENovel

Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter81 『Ability to・・』 81-24


「くっくっ。 うん。

FOTの能力者は、特別に。 他の能力者たちから隔離されてる。」

「国家公認と言えば、聞こえが良いけど。

恐れられて、特別に監視されているようなものだから。」

「僕が間違ってるって、言いたいんだよ。」

「狐次郎は、自由な人だからね。」

(菖蒲は、夏樹の言葉に。 少し理解した気がした。)

「それに、聖は。 注意したりしないさ。」

「プロジェクトの重役の大臣の能力者なら。 それに僕も、

嫌いなわけじゃない。」

(それを聞いて、菖蒲は、さきほど納得したと思った考えを。
自分の中で取り消した。 自分にはとても、狐次郎を好きになれるとは思えなかった。)

(夏樹はふと、ポケットに入れていた、
一欠片の紙片を取り出した。)

「そうか・・。」

「菖蒲。 僕らが他の能力者と接触できなくても。」

「狐次郎なら、接触できるじゃないか?」

「これが誰だか。 わかるかもしれないな・・。」

(夏樹は小さな紙片を見つめ、白い指先で、文字をなぞった。)



『 次ページへ 』 『 前ページへ 』
このページのトップへ