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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter86 『理由』 86-27


(異空間を抜け、2人はもとの廊下に戻って来た。)

「全然、連絡が取れないから。 どうしたのかと思ったわ。」

(2-Aの教室前には、すでに静乃が待っていた。)

「・・はぁっ、ごめん。 変な人につきまとわれて。」

(夏樹は、興味ない風に、わざとソラから距離をとった。)

「え? それ、俺のこと・・? 酷くね〜っ///;;」

(戻って来た2人の雰囲気が、何やら和やかだったので。
ミイと紫苑は顔を見合わせた。)

「あれ、2人仲良くなったんだ。」

「ね。」

(紫苑は微笑んだ。)

「ああ、俺たち、友達だよな。」

「・・友達じゃないよ。」

「・・;;」

「ふられたね、ソラ。」

「お前っ、びびってたくせにっ!」

「くそ〜っ!」

「あいつ・・、カッコイイじゃねーか。」

(ソラは、日差しの射し込む教室の前で、夏樹の背中を見送りながら、空を仰いだ。)



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