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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter95 『強く』 95-62


「くすくすっ。」

「なぁ。 また、夏樹に助けられたな。」

「サンキュー。」

「俺、もっと。 強くなるからな。」

(ソラは振り向き。 夏樹に微笑んだ。)

『ソラ・・。』

【気づかないのか・・?】

【・・お前の存在が・・。 どれだけ人を苦しめるか・・。】

(夏樹は、深い紺色の瞳で。 瞬いた。)

「僕も。 もっと強くなるよ。」

「ソラ。」

(ソラは、水色の瞳を煌めかせて、うなずいた。)

「・・おう。」

(二人は、まるで対照的だったが。 同じ目的に向かい。
並び立つようすは、見守る人々をも勇気づけた。)

「ほら。 二人とも、こっちへ。」

「派手にやったわね。」

パタパタパタッ

(静乃が二人を促し。 紫苑も駆け寄った。)



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