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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】
Chapter10 『接触』 10-5
「良いわよ。 そんな都合良く、彼氏候補が現れるわけないものね。」
(佐織は気を取り直した。)
「くすくすっ。」
「そうねぇ。 背は、高くないと思うわね。」
「でも・・。」
『かなりカッコいいわよ。 って言いたいところだけど。』
『そこは触れないでおきましょう。』
『夏樹くんには、目立たないで暮らしたいっていうモットーがあるから。』
「・・目立たないのが無理な外見なのよね。」
「え?」
「いえ、何でもないわ。」
(二人は、渡り廊下を渡り、二階の本校舎へ、教室へ続く階段にさしかかった。)
「クラス委員長の佐織さんに相談したいのはね。
転校してくるその子が、少しだけ打ち解けるのに時間がかかると思うから、
仲良くしてあげてほしいの。」
「普段はアルバイトが忙しくて、お友達付き合いをしている暇がないと思うから。」
『・・嘘じゃないわね。』
「ふぅ〜ん。 大変なのね。」
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