HOMENovel
Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】
Chapter10 『接触』 10-7
トッ
(背の高い佐織の後ろから、静乃が顔を出した。)
「紫苑さん。 そういうことは、先生のいない時に言わないとね。」
「!」
「すみません〜・・。」
(紫苑は、英語のノートで顔を隠した。)
「は〜い。 授業始めるわよ。」
ガララッ
(静乃は教室に入った。)
(佐織は、自分の席に向かい、少し離れた席の紫苑に小声で話しかけた。)
「紫苑・・、今日席替えですって。」
「近くになれると良いわね。」
「えっ! ほんと?」
(紫苑は、後ろに向かう、佐織を見ながら微笑んだ。)
「転校生が来るんですって。」
「へえっ。」
(紫苑が期待に頬を染めた。)
(佐織が、もう一人の親友を呼ぶ声が聞こえる。)
『 次ページへ 』 『 前ページへ 』