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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter100 『涙』 100-101


「ソラ・・!!!」

(セナは手を伸ばしたが。 すでに、“闇の魔力”は、ソラを捕らえ始めていた。)

「・・それより大事なものがある。」

「今、エアリエル国を守れねーなら、王位なんて何の意味がある・・!」

「この国が、俺を認めてくれなくたってかまわねー。」

「・・俺が、自分で掴みに行く!」

(ソラの胸からあふれ出た、水色の光は、魔法陣となり輝き。 ソラを包んだ。)

【《大地の精霊》よ】

【《水の精霊》よ】

【《火の精霊》よ】

【《光の精霊》よ】

(幽閉された遠くから。 闇の魔導師、ザキの詠唱する声が、響く。)

(唱える度、ソラの右腕に輝く魔法陣から、精霊の力が、応えるように湧き出した。)

(豊かな大地の力が、水が、火が湧き出し。 光がソラを包んだ。)

コオオオオーッ

(ザキは、最後の精霊を呼び出し。 王への忠誠を命じた。)

【《風の精霊》よ】

(水色の魔法陣から、風の力が吹き出した時。 記憶を辿る現在のソラは、
はっきりと、その気配を感じた。)



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