HOMENovel

Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter100 『涙』 100-105


(瓦礫の大聖堂へ戻るソラの目に、中央に、騎士団の剣に取り囲まれる。
魔女の姿が映った。)

「・・っ。」

(第一の黒い波を流出させた魔女は、天を仰ぎ。 正気を失った瞳は。
虚空に見開き。 何も映さないのに、遠く、何かの気配を追いかけている様に見えた。)

(一瞬の沈黙。 魔女の意識は、“闇”に乗り。 城の先、彼方を目指している様だ。)

『・・違う。 探しているんだ。』

「逃げろ・・!」

「次の“闇”が来る・・!」

(ソラは叫び、騎士団長カイが警戒し、兵に命じた。)

『剣だけでは、敵わない。 魔法だけでも・・。』

「行け・・!」

「ソラを玉座へ通せ。」

「王家の剣を取れ!」

(だが、元老院たちは、怒り、声を上げた。)

「ならん・・! あの者は、王ではない!」

「“闇の魔術”を操る・・! 異端の者だ・・!!」

「反逆者を捕らえよ!!!」

(元老院の声に、密かに、反乱を企てていた人々が。 剣を取り、



『 次ページへ 』 『 前ページへ 』
このページのトップへ