HOMENovel

Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter100 『涙』 100-108


「《解き放て》・・!」

「《虹のベール》・・!」

(ソラは、剣に、魔法を込めた。)

「《闇の力を秘めし鍵》よ。」

「《解き放て》」

「《精霊の火》」

(炎を纏う剣が、盾となり、第二の“闇”の波から、人々を守った。)

(ピュアの魔法は、鮮やかに、人々の頭上に輝く。)

(女王サラが聖なる樹に、力を注いだ。)

コオオオオーッ

(“闇の魔女”の胸元から、黒い大波が湧き起こる。)

「サラ・・っ! “聖なる光の樹”に力を!」

『あの時、魔法が出来たのは、ザキが力を貸してくれたからだ。』

『俺は、無力だった。』

(過去を思い返すソラは、目を閉じた。)

「俺が、“闇”を追う。」

(それでもソラは、慣れない魔法を操り、吹き上がる“闇”を追いかけ、
空に舞い上がった。)



『 次ページへ 』 『 前ページへ 』
このページのトップへ