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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter100 『涙』 100-109


「クウ。」

(呼び掛けにクウは答え。 ソラを乗せ、“闇”の中へ飛び立った。)

「クウッ」

ゴオオオオーッ!

ドオオオオーンッ

「・・・っ、城が・・。」

(湧き上がる“闇”が、クウの翼を退け。 ソラの身は、投げ出された。)

(“闇”は、城の上へ。 魔法城壁を乗り越え、高い塔の上へ打ち付けた。)

『城を越えようとしている。』

『・・! その先にある、“砂海”へ。』

(ソラは崩れる塔の石壁に、魔法剣を突き立て、“闇”の進む先を、見定めた。)

「崩れる・・! 逃がすか・・っ!!」

(ソラは高い塔の上から、石壁と共に落下しながら、上空に伸びてゆく、
黒い“闇”を見た。)

「《解き放て》」

「《風の翼》」

「《漆黒の壁》」

(急速に落下する、ソラの上に。 “闇”が覆いかぶさった。)

ドプンッ・・



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