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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter100 『涙』 100-118


(ソラは、声を震わせ、ミイに向き合った。)

「ミイ。」

「この場所だ。」

(二人は、崖の上に。 世界の“境界”の上に立っていた。)

「約束の場所だ・・。」

(涙に揺れる水色の瞳は、きらきらと輝き微笑んだ。)

「いやだ・・。 ソラ。」

(ミイは両手で、ソラを掴んだ。)

「お前に、この剣を託したい。」

(ソラはミイを強く抱き寄せ。 ミイの胸元に。 大剣をかざした。)

「《闇の力を秘めし鍵》 《時の守護》 《光の剣》」

コオッ・・ シュンッ!

「・・!」

(聖なる剣は、ミイの胸の中へ。 熱く輝き消えた。)

「ソラ・・っ。」

(ソラはミイから手を離し。 一歩砂漠に近づき、ミイから退いた。)

(ミイは強く首を振り、胸に消えた熱を感じた。 それは魔法のせいだけでなかった。)

「いつか、話したこと。 覚えてるか?」



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