HOMENovel
Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter100 『涙』 100-121
「ソラ・・っ!!」
(空間通路が、ソラを包み。 エアリエル国から切り離そうとしていた。)
(赤い翼は、羽ばたき。 ソラを舞い上がらせた。)
「声が・・っ!」
「ソラ・・っ!」
(ミイの元に、もうソラの声は届かなかった。 足元から、浮かび上がるソラに。
透明な、壁の向こうへ。 ミイは必死に叫んだ。)
「・・何て言ってるのか。 もう聞こえない・・。」
「どうして、笑ってるのよ・・。」
(壁の向こうで、ソラは、何かを言おうとして。 微笑んでいた。)
コオッ・・!
(魔法の輝きの中。 赤い翼で羽ばたき、ソラは、流れに逆らい。
地上のミイに近づいた。)
「“久遠の誓い”を・・。」
(聞こえないミイに、ソラはゆっくりと。 口を開いた。)
(ミイははっとし。 輝きの中、ソラの口の形を読み取った。)
“ミイ・・。”
“それ。 そのペンダント・・。”
“誓うよ。”
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