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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter100 『涙』 100-123


「ソラっ!」

(ソラは、空間通路の気流をつき破り。 赤い翼を纏ったまま。 次元の壁の向こうから。
上半身をもたげ。 ミイを思い切り抱きしめた。)

「やめた。」

「泣いてるお前、置いていけね〜。」

「///;;」

「行くぞ。 ミイ、ついて来い。」

「お前となら。 記憶をなくしたって。 ぜったいまた思い出す。」

「大丈夫だ。 ぜって〜、楽しいことが待ってる。」

「忘れるなよ。 ミイ。」

(ミイは嬉しくて、頷いた。)

『とても怖かった・・。 でも、それはソラがいつも口にする。

元気になる言葉。』

『きっと、楽しいことが待ってる。』

(ミイは、頷いた。)

『ソラ・・!///』

「///! きゃぁぁぁ〜っ///」

(ソラと両手を繋いだミイの背中に、同じ赤い翼が、羽ばたき。
ミイを舞い上がらせた。)

『俺たちは、振り返らなかった。』



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