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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter100 『涙』 100-136


「あははっ。」

(笑っていた夏樹は、ソラが自分を見ていると気づき。 腰を上げ、
ソラに振り向いた。)

『たとえ、あいつが“闇の王”じゃなかったとしても。 俺は会いたかった。』

『きっと、そんな想いで。 リュウジュも ルイも。

地上へ来たんじゃないだろうか。』

(ソラは小さく囁いた。)

「俺は、お前に会いたかったよ。 夏樹。」

(遠くから夏樹は聞き取れず。 波音に、聞き返し、砂浜を歩いた。)

「ん?」

ザザーンッ・・

「な。 ミイ。」

「///うん。」

『いつか、俺の力がきっと目覚める。

お前に託した、この剣を。 見つけられたように。』

『記憶を無くしていたとはいえ。

風見市に降り立った頃。 古びた家に。 ぽつんと一人。 目的もやる気も見出せず。

彷徨っていた俺とはもう違う。』



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