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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter100 『涙』 100-145


「No.4 白か。」

「いけ好かねー野郎が。」

(狐次郎は、自分に気づいた白に、鋭い視線を投げると。
苦々しげに、吐き捨てた。)

「ひっひっ。 せーぜー、気を付けろや。」

「“祭り”は近いぜ。」

ゴオッ シュンッ

(狐次郎は、その場を後にした。)

「・・はいはい・・。」

(白は笑い、手を振った。)

ジジッ

[「・・狐次郎くんね。 彼は、国の味方なのかしら?」]

(不安げな静乃の声に、白は微笑んだ。)

「あの人〜・・、不器用でしょ〜・・、夏っちゃんの傍にいたいから〜・・。」

「ここに近づくために〜・・。 国に協力してるんだよ〜・・。」

(静乃は肩をすくめた。)

[「なら、FOTの邪魔をしないでほしいわ。」]

[「そんなに気になるなら、FOTに入ればいいのよ。」]

(白は笑った。)



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