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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter100 『涙』 100-154


(紫苑は頷いた。)

「・・うん。」

(夏樹の表情は、曇った。)

「僕に、関係しているのかもしれない。」

「・・だとしたら。」

「なんて身勝手な人だろう・・。」

「あんなに、美しい景色を、僕に残して。」

「どこへ、行ってしまったんだろう。」

「・・僕は、触れることさえ、出来ない。」

(歩いてゆく、二人の行き先に。 温かなキャンプファイアが灯っていた。)

『そうと知っていたなら。』

(二人の耳に、賑やかな笑い声が届き始めた。)

『僕たちは出会うべきじゃなかったのか。』

(気づいたソラが、大きく手を振り、迎えた。)

「お〜、お帰りっ!」

「お帰りなさいです〜っv」

(ピュアも笑顔で迎えた。 テーブルの上に、はみ出しそうなほど、
豪華な料理を並べ。 千波も振り向いた。)

「夏樹。」



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