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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter100 『涙』 100-181


「嬉しかった・・。」

(夏樹は、両腕で顔を覆った。)

***

「ハッピバースディ トゥ ユー」

(二人の手には、キャンドルの灯る、華やかなケーキがあった。)

「「ハッピバースディ トゥ ユー」」

(キャンドルが映す皆の顔は輝き。 笑顔が煌いた。)

「「ハッピバースディ ディア 夏樹〜♪ 千波ちゃ〜ん♪」」

「「ハッピバースディ トゥ ユー!!」」

(バースデーソングを歌う皆の顔が、夏樹の心から離れなかった。)

***

「僕にとっては、当たり前のことじゃない。

当たり前のことじゃないんだ・・。」

(どうしたらいいのか分からず。 夏樹は、自分の心と向き合い。
肩を震わせた。)

(紫苑は、涙をこらえ、顔を上げた。)

『迷惑だったかなって・・、自分の気持ちを

押し付けただけで・・。

嫌われちゃったら・・、どうしよう・・。』



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