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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter100 『涙』 100-184


(ソラは、気軽に。 頭に両手をあて、満天の星空を見上げ。
笑った。)

「追いかければ良い。 手を伸ばせば良い。

そのくらい、許されても良いだろ。」

「叶うかなんて、気にするな。

何を、願うかだ。」

(ソラは、自分に言い聞かせるように。 語った。)

「夏樹。」

「お前は、気づいた方がいい。」

「どれだけ、思われてるのか。」

「もう少し、大事にしろよ。」

「自分のこと。」

「誰かを守りたいなら。 お前のことも大事にするべきだ。」

(深い紺色の瞳は、水色の瞳を見つめた。)

「ソラ・・。」

(夏樹が、気持ちを変えないことを、ソラはわかっていた。
それでも、自分の気持ちを伝えたかった。)

「お前に許されたのは、戦うことだけじゃねーだろ。

どうして、街へ来たかったんだよ。」



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