HOMENovel

Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter100 『涙』 100-197


ガッ ガシャーンッ・・!

パリリッ・・

(大臣たちは、驚き、目を見開いた。 首相の、爛々と光る、黒い瞳。
打ち砕いた物は、空席に当たり、黒い床に微塵と散ったが。)

(その目から、聖の姿を、消すことは出来なかった。)

『・・!・・』

「くっ・・。」

(歯ぎしりする石垣の目に。 異空間の向こうで、金色の瞳が。
微笑んだ。)

***

(海風が。 街の中へ、動き始めた、FOTメンバーの頬を打った。)

「風見市街と、海浜公園から、砂貝海岸へ配置する。」

(晃の指示で、動き出したメンバーは。
異空間通路を超え、風見市上空に。 それぞれの場所に。)

(現れた。)

シュオッ コオッ・・ シュン・・ッ!

「風が・・、泣いてるわ。」

(葵は、まだ闇夜に包まれる、海浜公園の上空で。 海風を感じ、
目を伏せた。)

「ん?」



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