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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter100 『涙』 100-28


「聞いてくれ! サラ!」

「今、俺がエアリエル国の王だと。」

「そう言われた。」

「あれは、誰だろう。」

「あの瞳の色。 まるで、夜を思わせるようだった。」

(励まされ。 夢見心地で、勇気を持ったソラに。 サラは微笑んだ。)

「え?」

「まぁ・・。」

「“聖なる樹”の精霊のお告げかしら?」

(サラは微笑み、静かに。 “聖なる樹”の下で、ソラを見つめた。)

「それとも。 “闇の樹”が残してくれたメッセージ。」

「“光”と“闇”」

「かつて二つの力は、共にあり。 支え合ってきた。」

「その絆を。 今、取り戻す時。」

(サラは、嬉しそうに微笑んだ。)

「エアリエル国が、あなたを受け入れ。 支えてくれることを。」

「わたしは願います。」

「魔導師セナも、騎士団長カイも。 そして、何より国民が。」



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